新型コロナが治まったはずなのに、身体の内側がゾワゾワする 背中や首筋が理由もなくゾクゾクする という訴えが増えています。
熱はないのに悪寒に似た感覚が続いたり、皮膚の上を虫が這うような違和感が収まらなかったりして、不安で眠れない人も少なくありません。
この記事では コロナ 後遺症 ゾワゾワ ゾクゾク する症状に悩みながらも、医療機関での治療とセルフケアで落ち着いていった体験談と、自律神経や神経を整えるために役立った治療法・成分・サプリメントの考え方をまとめます。
コロナ 後遺症 ゾワゾワ ゾクゾクする ロングコビッドとは
ロングコビッドで報告される「ゾワゾワ ゾクゾク」の正体
ロングコビッドでは、発熱や咳だけでなく、「説明しにくい身体の違和感」が長引くことがあります。
具体的には、悪寒のようなゾクゾク感、皮膚の下がムズムズ ゾワゾワする感覚、急に鳥肌が立つような感覚など、検査では異常が出にくい症状が多いのが特徴です。
こうした感覚は、末梢神経の過敏、自律神経系のアンバランス、不安やパニックに近い反応が組み合わさって現れていると考えられています。
見た目では分からないため周囲に理解されにくく、「気のせいでは」と言われてしまうことが、患者にとって大きなストレスになります。
自律神経の乱れ 神経症状 不安感との関係
コロナ感染後は、交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、心拍数の変動、冷えやほてり、悪寒、ゾワゾワ感などが出やすくなります。
特に夜間は副交感神経が優位になるタイミングですが、自律神経がうまく切り替わらないと、寝る前に体が落ち着かず、ゾクゾク感や不安感が強く出てしまうことがあります。
また、炎症や免疫反応が長引くことで、神経が刺激に敏感になり、ほんの小さな体調変化や温度変化でも「ゾワッ」とした感覚として意識に上りやすくなります。
「またあのゾワゾワが来るのでは」という予期不安が加わると、さらに交感神経が刺激され、症状が増幅される悪循環に陥りがちです。
コロナ 後遺症 ゾワゾワ ゾクゾクする症状が落ち着くまでの体験談
体験談1 体の内側がずっとゾワゾワして眠れなかったケース
一人目は30代女性。コロナ軽症から回復して一週間ほど経った頃、夜になると全身の内側がムズムズ ゾワゾワして、じっとしていられなくなりました。
熱はなく、検査でも特別な異常は見つからなかったものの、「体の奥から不穏な電気が走る感じ」が続き、不安と恐怖で眠れない日々が続きました。
内科と心療内科を受診し、自律神経の乱れと不安症状が重なった状態と説明されました。
ごく少量の抗不安薬と、自律神経を整える漢方薬(加味逍遙散系)を処方され、同時に、就寝前のスマホ制限・入浴・呼吸法などの生活指導を受けました。
薬を飲んだからといってすぐに消えたわけではありませんが、二週間ほどで「ゾワゾワの波」が弱く短くなり、少しずつ眠れる日が増えていきました。
一カ月を過ぎる頃には、ゾワゾワ感は時々思い出したように出る程度となり、三カ月後にはほぼ気にならないレベルまで落ち着いたそうです。
体験談2 夕方から夜にかけて背中がゾクゾクして不安発作が出たケース
二人目は40代男性。コロナからの復職後、夕方になると背中から首筋にかけてゾクゾクするような悪寒が出て、そのまま不安感や動悸に発展することが続きました。
仕事中は大丈夫なのに、帰宅して一息つくと急にゾワッと寒気が走り、「また来た」と感じると心臓がドキドキして息苦しくなりました。
循環器科で心電図と血液検査を行いましたが、心臓には大きな問題はなく、自律神経失調とパニック発作に近い状態と説明されました。
医師の勧めで、夜間だけ少量の抗不安薬と睡眠導入剤を使用しつつ、日中の軽い運動と、寝る前のルーティン(ストレッチと呼吸法)を取り入れました。
意識的に「ゾクゾクが来ても死なない」「波が過ぎるのを待つ」という考え方を練習したことで、症状が出ても慌てずに対処できるようになり、徐々に頻度が減少。
三カ月ほどでゾクゾク感が出る回数は週に一回程度になり、半年後には薬をほとんど使わずに過ごせるようになりました。
体験談3 手足のピリピリと寒気のようなゾクゾクが続いたケース
三人目は50代女性。コロナ中等症で入院した後、退院してから手足のピリピリする軽いしびれと、突然背筋に走るゾクゾク感が何カ月も続きました。
検査で重大な神経疾患は否定されたものの、「このまま悪化したらどうしよう」という不安で、外出するのも怖くなりました。
神経内科では、末梢神経の過敏と自律神経の乱れが重なっていると説明され、ビタミンB12の補充と、血流改善・冷え対策を勧められました。
同時に、温かい入浴とストレッチ、ウォーキングなどを組み合わせて、少しずつ体の循環を良くしていく方針になりました。
最初の一カ月は症状の波に振り回されましたが、二カ月目以降、ピリピリとゾクゾクが出る時間帯が短くなり、「今日はかなり楽だった」と感じる日が出てきました。
半年ほどかけて、しびれとゾクゾク感は徐々に薄れ、今では「疲れた日だけ少し出る」程度にまで改善しています。
医療機関で受けた診断と主な治療法
内科 心療内科 神経内科での診察の流れ
ゾワゾワ ゾクゾクする感覚が続く場合、まず内科で基本的な血液検査や甲状腺機能、自律神経関連のチェックを行うことが多いです。
神経症状(しびれや痛み)を伴う場合は神経内科で神経学的診察や必要な画像検査を行い、重大な神経疾患が隠れていないかを確認します。
検査で大きな異常が見つからない場合、「自律神経失調症」「身体表現性の不調」「ロングコビッドに伴う機能的な神経症状」といった診断名が付くことがあります。
不安や睡眠障害が強い場合には、心療内科や精神科が関わり、心身両面からのアプローチが検討されます。
自律神経調整薬 抗不安薬 漢方薬などのアプローチ
自律神経の乱れには、漢方薬(柴胡加竜骨牡蠣湯、加味逍遙散、抑肝散など)が用いられることがあります。
これらは、イライラ 不安 動悸 不眠といった症状を和らげ、自律神経全体のバランスを整える目的で使用されます。
不安が強く日常生活に支障がある場合は、少量の抗不安薬や抗うつ薬が一時的に処方されることもあります。
薬だけに頼るのではなく、生活習慣の改善や心理的サポートと組み合わせることで、ゾワゾワ感の波を徐々に小さくしていくことが目標になります。
自宅で続けたセルフケアと生活習慣の工夫
自律神経を整える呼吸法 睡眠リズム 光の浴び方
ゾワゾワ ゾクゾクする感覚は、交感神経が過剰に働いているサインであることが多いです。
ゆっくりと息を吸い、倍の長さで吐くような腹式呼吸を数分続けるだけでも、副交感神経が優位になり、体の緊張が和らぎやすくなります。
朝はカーテンを開けて自然光を浴び、夜は寝る一〜二時間前からスマホやパソコンの明るい光を減らすことで、体内時計が整い、自律神経のリズムが安定しやすくなります。
規則正しい寝起きの時間をキープすることも、ゾワゾワ感の予防に役立ちます。
身体感覚の「過敏さ」を落ち着かせるためにやったこと
体の違和感に意識が集中しすぎると、些細な感覚まで増幅され、「常に体のことを監視している」ような状態になってしまいます。
体験談では、「違和感に気づいたら、あえて別の感覚に注意を向ける(音、匂い、足裏の接地感など)」練習をすることで、過敏さが少しずつ和らいだという声があります。
軽いストレッチやヨガ、散歩などで体を動かし、「怖くても動いても大丈夫」という経験を重ねることも、身体感覚への過剰な恐怖を和らげる助けになります。
入浴やマッサージで「心地よい感覚」を意識的に増やすことも、自律神経の調整に有効です。
ロングコビッドのゾワゾワ感に関連して語られる成分とサプリメント
ビタミンB群 マグネシウム GABAなど神経をサポートする成分
ビタミンB1 B6 B12などのビタミンB群は、神経の働きやエネルギー代謝に関わり、末梢神経の違和感やしびれのサポートとしてよく話題に上がります。
マグネシウムは筋肉の緊張を和らげ、神経の興奮を抑える作用があり、こわばりやピリピリ感の軽減に役立つ可能性があります。
GABAやテアニンなど、リラックスをサポートするとされる成分は、睡眠の質向上や緊張緩和の目的で用いられることがあります。
ただし、いずれも薬ではなくあくまで補助であり、「これだけで治る」というものではないため、過度な期待や多剤併用は避けるのが無難です。
漢方薬やハーブ系サプリの位置づけ
漢方薬は、自律神経の乱れや不安、不眠、冷えなど、複数の症状が絡み合ったロングコビッドとの相性が良いとされます。
体質や症状の組み合わせを見ながら、専門家と相談して選ぶことで、長期的な体質改善の一助となる場合があります。
ハーブ系では、カモミール、パッションフラワー、バレリアンなどがリラックス目的で用いられることがありますが、人によって合う合わないがはっきり分かれます。
持病や他の薬との相互作用も考慮し、必ず少量から試す、できれば医療者に相談するというスタンスが安全です。
不安との付き合い方と ロングコビッドlongcovidからの回復を目指すうえで大切なこと
「原因不明の違和感」を言語化し医師と共有する
ゾワゾワ ゾクゾクするといった感覚は、言葉にしにくく、うまく説明できないことが多いです。
しかし、「いつ」「どのあたり」「どんなきっかけで」「どのくらい続くか」をメモしておくと、医師にも伝えやすくなり、診断や治療のヒントになります。
「気のせいかもしれない」と自分で切り捨てず、「体のセンサーが敏感になっているサイン」と受け止めて、専門家と一緒に原因を探る姿勢が大切です。
波がある症状と長期戦をどう受け止めるか
ロングコビッドの多くの症状と同じく、ゾワゾワ ゾクゾクする感覚にも「良い日」と「悪い日」の波があります。
一時的に悪化しても、「全てが元に戻ったわけではない」ことを理解し、長いスパンで少しずつ波が小さくなっているかを見る視点が重要です。
体験談では、「三歩進んで二歩下がる」ような感覚だったが、半年〜一年かけて確実にマシになっていった、という声が少なくありません。
長期戦を前提に、「今日はこれができた」「前より発作の時間が短い」といった小さな前進を積み重ねることが、心を守りながら回復していくコツになります。
まとめ コロナ 後遺症 ゾワゾワ ゾクゾクと向き合いながら改善していくために
コロナ 後遺症 ゾワゾワ ゾクゾク する ロングコビッドlongcovidは、自律神経の乱れや神経の過敏、不安反応が重なって生じることが多く、検査では異常が出にくいのが特徴です。
完全に原因が特定できない場合でも、医療機関で自律神経や不安の治療を受けつつ、生活リズム・呼吸法・軽い運動・栄養補給を組み合わせることで、少しずつ波が小さくなっていくケースが多数あります。
一人で「気のせい」と抱え込まず、「言葉にしづらい違和感こそ相談して良いもの」と捉え、専門家と連携しながら、自分のペースで回復を目指していきましょう。


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